リピート受注生産
受注産業と一口に言うが、量産品は通常、リピート受注である。なお、なお、スーパーなどの一般的な汎用トレーは、受注生産ではなく「見込み生産」の場合が多い。
| 受注生産 | オーダーメード型 | 毎回、仕様が異なる一品もの。 |
| 〃 | リピート型 | 同一品仕様品を継続して供給。 |
| 見込み生産 | 計画生産型 | 生産時期や数量を自社で決める。 |
下記の様な特注形トレーをリピート受注する場合を考えると、まず基本機能(材質・寸法)や、デザイン、供給条件(見込み数量・初回納期)から自社で供給可能かを確認。

1)供給可能であれば、製品設計(イメージ確認のためにラフ図面や試作)を行い、仕様が固まっ
たら、量産のためのプロセス設計(材料選定・面付け・金型設計・工程設計・納入形態)を
行い、見積り書を作成して顧客に提出する。
2)具体的には、成形や抜きの金型について、機械仕様と製品寸法・シートの幅から一度に成形
する「取り数」を決め、金型材質を指定し金型製作部に原価計算と所用日数の見積りを依頼
する。
3)さらに、材料は購買部、加工は生産管理部、納入は輸送部にそれぞれ見積り依頼し、結果を
まとめて製品の概算見積りを作成。必要に応じて管理部門の利益率審査を受け、その後に、
顧客と価格協議(値合)を行う形となる。
概算見積り事例

上記「特注形トレー」の初回受注の概算見積りの事例を下記します。

上の事例を詳しく見ると、下記の内容が分かります。
| ・トレーのサイズは、TタテxYヨコxD深さ = 190 x 145 x 15 mm ・初回のオーダー数は、60万個で納期は、2026/4/15 ・成形は、流れ方向3面 x 幅方向4列 の12丁取りで60万個のため、5万ショット どぶ(間隔)10mmとして 流れ610 x 幅約630 + 送りドブ20mmとすると 流れピッチ630 x 幅630(左右15mmは余白)となり、「0.63×5万=」31,500m 加工の予備率を成形/穴あけ/抜き=3%,1%,2% の計約6%とすると約33,390m必要で PPシートの購入が、500m単位であるため、手配数量は、33,500m となる。 ・打ち抜きは、幅方向のみの 4丁抜きとして、成形5万ショットに対し、抜き15万ショット ・梱包段ボールは、800個/ケースとして、750ケース ・最下段のSIZは、単価を少数以下2桁内に収めるための端数調整となります。 |
ただし、リピート受注が前提の量産品の場合、通常、金型代(66万円+120万円)は、初期費用として別途見積りとする。(所有権の取り決めなどによって変わる場合もあり)
トレー単体の単価としては、これを除く「材料+加工費他」の計約4,590,000円(端数の調整後:4,620,000円)を60万個で割った 7.7円/個が、提示単価となる。
金型等初期費用:186万円/式 トレーは60万個生産時:単価7,7円
初期費用を除く、製品見積り
2回目以後の受注内容でもある「初期費用の金型代を除いた見積り内容」を下記します。

初回受注は、前段の様に、金型を製作して4/15までに、60万個のトレーの生産を行い、顧客側の生産計画(入荷依頼)に合わせて納入して行く形となります。
それ以後は、顧客でのリピート生産に対し、不足しない様に、安定供給することが求められ、まさにSCM(サプライチェーン管理)の一員の形となります。
リピート受注の組み立て
前記の通り、顧客の生産計画を伺って、納入の予定を組むと、初回の60万個がいつまで持つか・・が分かるため、継続して納入するために「受注リードタイムを考慮すると、いつ2回目の受注を貰う必要があるか?」が見えてきます。

状況変化の例として、売れ行き好調で、見込みの約2倍の月50万生産となった場合、初回の60万個の在庫は5月末まで持たず、5/20頃には次ロット製品が必要と予想されます。この場合、リードタイムを3週間とすれば、4月末には2回目の受注手配が必要となります。
さらに、販売初期に限らず(TVで話題になる等)、流通での売れ行き変動に応じ、納入ペースが変わる場合もあるため、普段から顧客情報を取り、適時、受注/生産/納入の対応を行なう事が重要です。


