進化を支える情報基盤とは

製造に関わる「あらゆる情報を統合」等と言っても、精度の悪い情報を集めても意味はない。また、タイムラグがあっても良いが「半日遅れ」など、そのズレが一定でないと、仕事で使い物にならない。
データの精度が確実で、タイムラグが明確なデータとなると、会計情報である勘定系システムの各データの登録締めタイミングに合わせて、定期的(1-2回/日)に受け取る事が現実解となる。
受注/生産実績や、購買/調達/外注発注/入庫/出荷などの実績は「仕掛り勘定/製品勘定」などを通して決算につながるため、内部統制のもと「赤黒処理」を含む全ての取引結果が、厳格にデータ化され、勘定系システムで一元管理されている。
要するに、司令塔の情報系・計画系となる生産管理システムは、勘定系の実績データを活用して、最適な生産計画の策定/伝達を支援し「生産」(実行系)の最適化を実現するものとなる。
IT活用は、インターフェースが重要
熟練者の経験をデータベースの力で補うと共に、マウスを使った簡易操作で予定組みシミュレーションを行い、計算された予定日時と手配済み材料入荷等との日程が逆転(アラーム)しない様にする事で、ミスの無い予定組みが出来るインターフェースを作った。
同時に、生産で使用する金型や材料を揃える事で、同種の仕事は連続進行する様にし、作業負荷や時間負荷が大きい切替え作業をMIN化出来るように設計した。
| ① 『納期』から逆算した「限度日」までに予定組み ② 金型・材料入荷から生産、納入に至る品目毎の『タテ割り』の整合を取る ③ 設備ごと(ヨコ)に切替え負荷の小さい効率的な仕事の流し方とする |
①②③の最適なバランスの生産計画を短時間でミスなく作る事を可能にする。

また「操作レスポンス」と「障害時の被害MIN化」を目的に、工程毎に対象データを担当者のパソコンにダウンロードして予定組み(編集)後、DBにアップロードして共有する方式とした。
導入前の現実

毎日、数十台の機械で、何百点もの仕事をこなす生産計画を手作業で行っていた時は、熟練者でもミスはあり、発覚の都度、リカバリーしながら対応している現実であった。
生産計画にミスが無くても、金型製作/材料入荷/工程の前後関係など、全てが計画通りに進むわけではなく・・「金型に傷をつけた/交通事故の影響で/前工程トラブルで」等々、1つ予定が狂うだけでも玉突きで影響が広がり、計画のリカバリーで2次災害が生じるケースもある。
さらに

生産計画を現場に『予定表』で指図する際に、後工程の予定日時を表示する事で現場は、トラブルが発生した場合の遅延の許容範囲がわかり、影響範囲を最小化しするアクションが取れる。
これは、最適な生産計画を上手く情報共有する事で、トラブル時に、いちいち生産管理の指示を待つのではなく、即座に後工程と連携する等、自律的に対応出来る様になる。
これにより、生産計画の順守率が上がり『予定通りにモノが出来る』と言う、当たり前だが実現の難しい課題が、現実のものになって来る。
さらに、その当たり前がベースになって現場の地道な『歩留り改善』や、『品質向上』の活動成果がストレートに出る様になり、利益率向上につながる良い循環が生まれる。
参考事例として、システム構成を下記に記しておく。ご参考にされたい。

・適用事業 プラスチック成形容器の製造/販売(多品種 変量 短納期の典型)
・機器構成 UNIX/Windowsクライアントサーバ、Oracle(元informix)、C/Basic
・データ 勘定系ホストの受注、金型日程、材料発注/入荷指示、生産実績を日々Down load
・基本機能 納期適合・ポカミス皆無・高効率の予定組みを短時間で作成
生産加工機:8工程150台 約1,500予定枠/日の予定組み
行表示内容:進行限度日、材料入荷/前後工程、予定の逆転エラー警告、及び、製造
条件の色分け(群化支援)、金型寸法を表示(大→小順に並べる)
リスト形式の予定編集専用画面を開発
・運用進化 短期予定表の後工程の予定日時を見て、現場同士で連携(情報共有→自律修正)

