サプライチェーンからの要求
製造業の競争力の源泉は、「QCD(品質、価格、納期)」で、このバランスを取り、高い水準で維持する事が求められますが、モノづくりにおいての優先順位は「1に品質、2に品質、3、4が無くて、5に納期、コストは後からついて来る」くらいだと考えます。
ただ、品質をクリアして、価格も了承を得て受注出来ても、納期が間に合わず顧客の生産ラインを止める様な事があれば、よほどの事がないとリピート受注は来ません。
逆に、顧客での在庫確認が遅れ、先方の生産に20万個足りない!という緊急時に、即座に材料確認、他の仕事の納期余裕の確認を行い、割り込みの緊急予定を組んで「5万個を3日後の朝一着、残15万個を昼着で‥」と回答し顧客と合意できれば、それは一つの付加価値です。
ただ、実際上は、この様な緊急事態にならない様に、営業内勤者を中心に、日頃から顧客情報を取り、需要予測と在庫推移をチェックする納入管理を行って、早めの手配を行なう事が重要です。
納入管理

営業内勤は、多くの品種を確実に管理するため、品目ごとに「過去の出荷実績と、既に受けている納入依頼」を時系列に、出来れば1ヶ月分を30行のマスに記載し、気になる点を先方に確認する形の納入管理が必要です。

一般的な実務では、出荷日の1日前に製品在庫から出荷数を引当てて、出庫伝票を発行し、倉庫でピッキングを行なう事(引当てた時点でシステム上は在庫でなくなる)になり、出荷基準の場合、この時点で売上が立ちます。
従って、精度の高い納入管理は、そのまま精度の高い売上予測になりますが、製造のトラブルや予想外の生産計画変更があると、誤算となり月次の決算に影響を与える懸念があります。
リピートオーダーの製造手配(=リピート受注)

リピート受注の納入管理で重要となるのは、適切な製造手配で「いつ(発行)、いつまでに(納期)、どれだけ(数量)」手配する必要があるか?を 顧客情報に基づく需要見通しや、工場の負荷状況に基づく予想リードタイムなどを考慮して顧客に提案し、発注を頂く必要があります。
下の図を見ると、累計出荷のグラフ(赤い線)に合わせて、第2回、第3回のリピート受注を貰っていますが、第2回は、顧客が新製品の流通への一巡に想定以上の生産を行い、短納期の受注となったため、抜き工程以後は、オーダー数量の約半数に絞って生産した形です。

生産管理としては、営業が受けて来た受注を 『納期に間に合わせて生産する』事が、大前提であり、その中で進行順序を工夫し、出来るだけ効率的に生産する事が求められます。
なお、上のグラフで、グリーン色網掛け部は、製品の在庫にあたり、この面積が大きくなると、他の製品の生産(納期対応)に影響を及ぼし、経費や金利負担が増える懸念があります。

この様に、納期情報の精度が低いと、長期在庫が残ったり、短納期になったりするため、営業部門による不断の需要把握と、正確な情報発信が重要になります。
この後者を支える基盤は、製販の信頼関係であり、それを作るためには『公開された生産計画の信頼性』=『計画通りに確実に物ができる』製造が必要になります。
